役立つ心理学

無駄な迷いは減らせる!?選択のパラドックスから見る決断方法

人間は一日に35000回も決断していると言われます。

そんなにしてないよ、と思われる方もいらっしゃるかと思いますが例えば「今日のランチは何食べようか」「この商品を購入してみよう」といった意識した選択とは別に、「朝起きてまずトイレに行くか水を飲むか」「朝ごはんは何から食べるか」「歯磨きはどの順番で磨くか」などと普段何気なく無意識的に行っていることもすべて選択なのです。

選択は少なからず脳にストレスを与えます。有名なのはスティーブン・ジョブズが毎日同じ服を着る、野球のイチロー選手が朝食として毎日カレーを食べていた等ですよね。これはルーティンを決めておくことで時間の無駄を減らす効果があるそうです。

選択肢が多いことは一見いいことのように思いますが、人間は選択肢が多いと逆に選べなくなるそうです。

よく休日に「今日は選択して掃除して、勉強もして、撮り溜めしているドラマもみて…あっそういえばお米切らしてるんだった!」と思っているうちに一日が終わっていることはありませんか?

今回は何故選択できないかを『選択のパラドックス』『ジャムの法則』、決定の思考の癖を『現状維持の法則』『松竹梅の法則』、そしてこれらを踏まえてどうしていけばいいかを見ていきたいと思います。

何故選択肢が多いと選択できないの?

選択肢が多いことが逆に選択できないということを2つの実験から見ていきたいと思います。

選択のパラドックス

心理学者バリー・シュワルツが「選択のパラドックス」を提唱しています。仙太氏が多いことは、以下のようになると提唱しています。

  • 選ぶのが大変なため『無力感が生まれる』
  • 選択に疑念と後悔が生じるため『満足度が下がる』
  • 比較する対象が増えるため『期待値が下がる』

選択肢が多いことは一見幸せに見えますが、逆に選ぶことが困難になり選択肢が少ない時には感じなかった選ばなかった他の選択肢に期待感を持ちその結果選んだ選択肢に対する満足度も低くなるということです。


ジャムの法則

社会心理学者シーナ・アイエンガーが行った実験です。日にちを分けて「24種類のジャム」と「6種類のジャム」を売った所、「24種類のジャム」は試食率は約60%と高かったのですが購買率は約3%に留まりました。一方、「6種類のジャム」では試食率こそ約40%でしたが、購買率は約30%と非常に高かったのです。

元々は「選択肢が多いほど購買率が高いこと」を証明するために行った実験だったのですが、過程とは全く逆の結果になってしまったのです。

選択する時の思考の癖は?

次に、人は選択する時にどのような選び方をするのかを見ていきたいと思います。

現状維持の法則

「現状維持の法則」とは、プリンストン大学の行動経済学者エルダー・シャフィール博士が提唱した「選択肢が多くなりすぎると人はかえって選択の決断が取れなくなってしまい、いつもと同じような行動をしてしまう心理現象のこと」です。

例えば、レストランでメニューを頼むときに違うものも食べたいといろいろ悩んだ結果、いつも頼んでいるハンバーグ定食にしたり、財布を買い換えようとお店を廻ったものの同じような形と色のものを選んだりしてしまうことです。

定期購入や月額課金のサービスも「現状維持の法則」の例に挙げられます。一度生活を挙げてしまうと生活レベルが下げられないのもそうですよね。

上記ですとただ止めるというだけですが、選択そのものがストレスになるようです。

松竹梅の法則

松竹梅の法則とは、商品を3つの価格帯に分けて展開した場合、多くの人が真ん中の価格帯の商品を購入する傾向にあるという法則です。心当たりがある方も多いのではないのでしょうか。

この法則が成立するためには選択肢は3つ以上必要になりますが、2つでは成り立にくくなります。

例えば2つの商品がある場合「高い」と「安い」の2択の中から選択することになるため、価格の安い方を選択する人が多くなります。

また反対に選択肢が4つ以上になることは選択肢が多すぎる場合に人は「買わない」という選択肢をとる傾向が高まります。

松竹梅の法則では3つの選択肢が適切といえます。

ではどうすればいいの?

選択肢を絞る

上記で述べた通り適切な選択肢を提示することで選択におけるストレスを軽減することが出来ます。YouTubeやAmazonなどでおすすめの動画や商品が表示されるのは人は選択肢が多くなると選択しなくなるという原理に則っています。

マジカルナンバーを使う

ジャムの実験を行なったシーナ・アイエンガー氏によると、選択肢はマジカルナンバーの5~9(7±2)が最適だとのことです。ここでいう最適というのは、人が選ぼうという気になって、その選択肢の結果について満足できるということです。

ブログなどでよく使われている『おすすめの○○7選!』などはこれに該当します。予めこの数の中から選べばいいと思えるので選びやすくなります。

まとめ

今回は選択できない理由と選択の癖、対策を見ていきましたがいかがでしょうか。

迷ってしまう理由を知っていることで自分でもどうすればいいか分かるようになれば時間が効率的に使えるようになるのではないでしょうか。

何かの役に立てば幸いです。