語学を勉強していると『NHKゴガク』に一度はたどり着くと思います。
英語のNHKラジオについては記事にされている方がたくさんいらっしゃるので今回は英語以外の言語について見ていきます。
NHK語学とは?
NHKラジオ第二放送で放送されている語学のラジオ番組です。基礎編と応用編に分かれており、通常月~水曜日は基礎編、木、金曜日は応用編となっています。1日15分の番組で、最近はストリーミング放送で1週間アーカイブが残されています。アラビア語は日曜日の放送で1回30分となっています。
放送が毎日あるので勉強するという習慣が付きやすいのと、一日15分という短い時間から気軽に始められるものになっています。
何語があるの?
現在は英語、中国語、韓国語、イタリア語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語、ポルトガル語の番組があります。外国語と聞いて思い出すメジャーな言語がそろっています。「勉強を始めたいけどたくさんあるテキストから何を選べばいいの?」という方はNHKラジオで探してみてもいいかもしれません。
どういった人におすすめ?
『まいにち○○語』シリーズは初心者向けになっています。「まいにち中国語」では初週はピンイン(中国語の発音記号)の読み方をやっていることからも、勉強を始めたばかりの人を対象にレベルを設定されていそうです。「中国語をやってみたいけどテキストがわからない」という方には『まいにち○○語』から始めるのがおすすめです。一課ごとは軽くなっているため、一歩踏み込んだ文法を勉強したい場合は他のテキストを補足に使ったほうがいいかもしれません。
木曜日と金曜日には「ステップアップ○○語」のような応用編が放送されています。こちらは旅行で実際に使われる会話表現だったり、著名人のインタビューから表現の勉強をするといったプログラムになっています。実際に普段使うような表現が使われたり、会話もナレーターの方のはっきりした発音でなかったりとより実践的になっています。ある程度基礎を抑えている方にはこちらから入ってもいいかもしれませんし、初心者向けのテキストで物足りなくなった方はこちらに移ってレベルアップしてもいいでしょう。
良いところ
期間が区切られている
プログラムにもよりますが、例えばロシア語であればひと月ごとの区切りになっています。「4月には間に合わなかったけれども5月から始める」といったことも可能です。
テキストも期間ごとに新しいものが作られているため、今この時代に使える表現が入っているのはありがたいですね。
NHK語学アプリでアーカイブが聞ける
ラジオを決められた時間に聞くのは難しいと思います。NHKの語学アプリでは1週間分アーカイブが聞けるため夜の勉強時間に聞いたり、週末に1週間分聞いて勉強するといった勉強方法が可能です。また、中国語では発音確認アプリもあるので自分の発音を確認してみてもいいでしょう。
ゴガクルの活用
NHKラジオで覚えた単語をチェックできるゴガクルがあるのもNHKならではですね。単語のチェックや発音まで聞けるので確認には持ってこいです。テストログで結果を管理できるので自分がどれだけ覚えているのかを目に見ることができます。また、覚えていない単語を重点的に覚えることも可能です。
テキストが安い
値上げこそしてしまいましたが高くても1冊1000円いかない位なので気軽に購入できるのがいいですね。紙質はあまりよくないですが、サイズも小さいので場所を取らないのと雑誌と同じ扱いで捨てるのにも抵抗がないのはいいところです。
テキストの質もNHK出版が発行しているだけあり、イラストで分かりやすく見開きに本文と日本語訳が載っています。カタカナでルビがあるので文字の読み方が怪しい…という方でも安心です。
質のいい音源が無料で聞ける
通常ナレーターの方の音声が聞けるのはCD付きテキストなど高価になります。言語がマイナーですと探すのも大変になります。動画サイトなどで現地の方が話す生きた言語を聞いてもいいですが、いきなり初学者には厳しいと思います。テキストがあったほうがもちろんいいですが無料でクオリティの高い音声が聞けるのはNHKラジオだからこそでしょう。
勉強の仕方
テキストを見ながら番組を視聴
まずはテキストを見ながらラジオ番組を聞きます。聴いてみると分かるのですが音だけでは「あれ?意味と発音は分かるけど綴りなんだっけ?」というところが出てきます。テキストで答え合わせしながら視聴します。ところどころリピーティングを想定したポーズが取られるので実際に発音してみましょう。電車の中での隙間時間の勉強はあまりお勧めしません。
シャドーイング
有名な勉強法ですが、音声を追いかけて発音するといった方法です。お手本の発音やイントネーション、文の区切り方といったことが学べるので効率的だといわれています。文自体短いのでテキストを見ないで読むのに挑戦してもいいでしょう。慣れてきたら音声と感情も合わせて嬉しそうな文であれば嬉しそうに、困っているのであれば困りながら読んだほうがリアリティが出てくるでしょう。
何回も繰り返してシャドーイングを行いたい方は音声を購入したほうがいいかもしれません。
ディクテーション
先ほど触れた「綴りがあやふや」な部分を潰していくのに適しています。音声を聞き取って文字に書き起こしていきます。アナログに感じますが、文字の理解とリスニング両方ができる効果が高いものになります。通常速度ではなく0.5倍速など遅めのスピードで流したり、通常速度で頑張りたいという方は試験ではないので何回か聴いてもいいので分かるまでやりましょう。
ディクテーションで大切なのは「単語が分からないから聞き取れない」のか「音が早くて聞き取れないのか」を理解することです。そこが分かっていないと対応策も変わってきます。単語が分からないのであれば語彙を増やす、早くて聞き取れないのであれば数をこなして耳を慣らすなどの対応策を取るといいでしょう。
まとめ
今回はNHKラジオについて見てきましたがいかがでしたでしょうか。質の良い内容と手の出しやすい価格で気軽に始めるのに向いています。少しでも勉強をしてみたいという方ははじめてみてもいいかもしれませんね。